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「解説の仕事は気に入ってますか?」
「はい。気に入ってます。」
「休み時間に、職場の人たちと、話をしてますか?」
「・・・」
「あまり話をしませんか。」
「変なことを言うと叱られるので。」
「世間話や雑談をするのは大変でしょうが、仕事をよくやってらっしゃいますよ。」
輝明が立ち上がる。
「帰りますか?」
「帰りません。
 堀田先生、テンジクネズミの話を聞きたいですか?」
「はい。聞きたいです。」堀田が笑顔で答える。
「しょうがないな。話してあげます。」
輝明が誇らしげに話し出す。

雨が降ってきた。
輝明は自分だけ傘の中へ。
雨に打たれながら、都古は堪えきれずに泣き出した。
輝明は、傘と焼き芋を持ち替え、そして傘を都古の方へ伸ばす。
都古は安心したように号泣するのだった。

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