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異国の舗道(アスファルト)に響いた銃声、少女の叫び、
血に染まるピアニストの指先。
……“奇蹟”への序奏は、そこから始まった。

不測の事故で夢を断たれたピアニスト・如月(きさらぎ)敬輔。
心に固い殻を持ちながら音楽に天賦の才を持つ少女・千織。
2つの孤独な魂は、ある日、家族を失いながらも島の療養センターで
明るく働く1人の女性・岩村真理子に出会い、響き合う――。
突然の落雷が真理子と少女を見舞った、その時。
咄嗟に少女をかばった真理子に、何が起きたのか?
コーラル・グリーンの海辺に立つ小さな礼拝堂が、
彼ら3人に舞い降りたひそやかな〈奇蹟〉を見つめていた。

人は誰もが「今」を生きることしかできない。
けれど、そうと知りつつ過去にとらわれてしまうのも、また人。
失った日々に、かつて手にしていた何かに……心砕くのはもうやめて。
小さな島での4日間が教えてくれた。
「今」の自分を愛する、愛し方を。
大切な人を支える、柔らかで強い愛を。
壊れてしまった心の欠片(かけら)を繋げるのは、ただ真っすぐな“想い”だけ。
それは、人を信じるところから生まれくる――。
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    EmelyTsai 發表在 痞客邦 留言(0) 人氣()