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「どうだろう。 輝明の場合、感情と表情が一致しないから。
 わかっているようでわかってなかったり、わかってないようでわかっていたり。」


「嬉しかった自分に苛ついているの。・・・なんか疲れた。 
 河原さんのことで喜んだり悲しんだりしている自分に すごく苛つくの。
 この先どうこうなるわけじゃないってわかってるのに。」
「・・・ごめん。」
「もう・・会うのやめよっか。」
「・・・別れるってこと?」
「・・・」


「千晶さん。僕も3秒以上見ませんから。」
「どうして?」
「人をジロジロ見ると変な風に思われるからやめなさいって
 教えられてきたの。」
「・・・そうなんだ。」
千晶の視線を感じる輝明。
「・・・1秒、2秒、」
「あ、ごめん。」慌てる千晶。
「大丈夫です。2秒ですから。」
輝明はそう言いカレーを頬張った。


『都古ちゃんへ
 今日は、仕事が休みでした。
 ニンジンとタマネギとジャガイモを切りました。
 電話に出ました。』


「約束は守らなければなりません。
 嘘をついたらいけません。
 約束は守らなければなりません。
 嘘をついたらいけません。」


「怒ってないよ。」
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    EmelyTsai 發表在 痞客邦 留言(0) 人氣()